
年末年始、かかりつけの精神科が休みのときの対応
年末年始は、多くの精神科・心療内科のクリニックが休診になります。
当院も医師1人体制の小さなクリニックのため、この期間はお休みをいただいております。
ただ、緊急事態は日時を選んで起こるものではありません。
とくに、自傷や他害の恐れが出てくるような切迫した状態では、その場でどう行動するかがとても大切になります。
今、皆さんがかかっているクリニックが休みの日に、
「緊急を要する状況になったとき、どのように安全を優先すればよいか」
その目安をここにまとめました。
※本記事の内容は一般的な目安であり、すべての状況に当てはまるものではありません。
※実際の対応は、状況や地域の体制によって異なる場合があります。
いちばん大事な原則
自傷や他害の恐れがあるときは、まず「安全が保てているか」を基準に考えてください。
今は大丈夫でも、このままだと安全が保てなくなりそうだと感じる場合も含めて、110(警察)または119(救急)に連絡して構いません。
「大げさかもしれない」
「こんなことで呼んでいいのだろうか」
そう感じる気持ちは自然ですが、命を守る判断を優先することが何より大切です。
110(警察)に連絡する目安
今にも行動してしまいそうなとき、あるいは周囲が止めきれないほど切迫しているときは、110に連絡してください。
本人が電話できない場合は、家族や近くにいる方が代わりに連絡してください。
電話では長い説明は不要で、「切迫していること」と「場所」が伝われば十分です。
伝え方の例
「自傷(他害)の恐れがあり、緊急の対応が必要です。」
「本人(家族)が混乱していて、安全が保てません。」
「場所は○○です。来てください。」
状況によっては警察が関係機関と連携し、精神科の診察につながるよう対応が取られることもあります。迷ったときほど、ためらわず助けを求めてください。
119(救急車)に連絡する目安
すでに身体の治療が必要な状態であれば、119を呼んでください。
出血がある、意識がはっきりしない、危険なものを飲んだ可能性があるなど、身体面のリスクが疑われる場合は、心の問題かどうかよりも、まず体を守ることが最優先です。
ためらわず、救急要請をしてください。
伝え方の例
「自傷(過量服薬など)があり、身体の対応が必要です。」
「場所は○○です。」
家族・周囲の人へ
切迫した場面では、その場で説得しようとすることで、かえって状況が悪化することもあります。
まずは安全を確保し、電話で助けを呼ぶことを最優先にしてください。
110と119のどちらに連絡すべきか迷うときも、切迫している状況であれば連絡して構いません。
状況を伝えることで、必要な支援につながります。
夜間・休日に調子を崩したときの相談先について
都道府県によっては、夜間や休日に精神科救急の当番病院につなぐ窓口が整備されています。
福岡県では、平日夜間や休日に「精神科救急情報センター」が窓口となり、当番病院を案内する仕組みがあります。
ただし地域によっては、番号が常時公開されていない場合があり、#7119 や医療機関に連絡した際に案内されることがあります。
#7119 は、「救急車を呼ぶべきか、医療機関への受診を迷ったとき」の相談窓口です。
地域によっては「精神科やこころの病気の相談は対象外」とされている場合もあります。
対応が難しいと言われ、緊急性がある場合は、110 または 119 に切り替えて構いません。
精神科救急を行っている病院について
地域によっては、精神科救急や急性期治療を行う病院が年末年始も対応していることがあります。
「スーパー救急」といった言葉に地域名を加えて検索すると、受診可能な医療機関が見つかることがあります。
最後に
年末年始の不調は、決して珍しいものではありません。
そして、かかりつけが休みであっても、助けにつながる道は必ずあります。
どうか一人で抱え込まず、命と安全を守る行動を優先してください。
この文章が、「いざというとき、次に何をすればいいか」を思い出す小さな支えになれば幸いです。
執筆・監修
ありのままこころのクリニック
院長 関 一誠
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(以下、当院のご案内)
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